空家空地活用協会の blog

空家、空地の活用を通して地域の活性化を図ります

特定空き家に指定される基準について

家は、住まないとだめになる、といいます。
家を空き家にして、活用しないでいると、だんだん朽ちていきます。
その場合に、自治体が行政代執行で壊してしまうとか、税金が上がるとかは、お聞きになったことがあると思います。
つまりその住宅が、空き家対策特別措置法の中にある「特定空き家」として指定されてしまうのではないか、という心配が出てきます。
しかし、特定空き家とは、どういう基準で決まるのでしょうか?

特定空き家とは
まず、特定空き家について、空き家対策特別措置法はこのように定めています。
この法律の第2条第2項で、「「特定空家等」とは、そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
又は著しく衛生上有害となるおそれのある状態、
適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
その他周辺の生活環境の保全を図るために、放置することが不適切である状態にあると認められる空家等をいう。」
という条文となっています。
この家の状態を整理してみると、
1.倒壊等著しく保安上危険になりえる
2.衛生上有害となるおそれ
3.適切な管理ができてない、いわゆる放置状態
4.その他、放置するのは周辺の生活環境のために不適切
といったことです。
劣悪な管理のため、周辺が迷惑している、という状態です。

特定空家はどういう家か
では、特定空き家とは具体的にどういう状態の家のことを指すのでしょうか?
国土交通省は、特定空き家に指定される基準のガイドラインを定めています。
その中で、特定空き家の大まかな判断基準として、次のようなものが挙げられています。
1.建物に20分の1以上の傾斜がある
2.土台に白アリの被害
3.トタン屋根や看板などが落ちそう、ベランダが傾いているなど、見てわかる
4.ごみの放置や投棄で多数のネズミやハエが発生し、近隣住民の日常生活に支障が出る
5.立ち木が建物を覆うほどに茂っている。道路にはみ出した枝が通行を妨げる
6.多くの窓ガラスが割れている
こういう空き家が特定空き家に該当するということです。
そして、各自治体では、条例でその基準を定めていて、ネット上にも基準を掲載しています。
例えば、京都市では、次のページで詳細に列挙されています。

http://www.city.kyoto.lg.jp/tokei/cmsfiles/contents/0000155/155468/kijun.pdf#search=%27%E7%89%B9%E5%AE%9A%E7%A9%BA%E5%AE%B6+%E5%88%A4%E6%96%AD%E5%9F%BA%E6%BA%96+%E4%BA%AC%E9%83%BD%27


和歌山県でも、次のページで、写真も添えて公表されています。
http://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/080800/documents/03sakutei_kijyun_h290208.pdf#search=%27%E7%89%B9%E5%AE%9A%E7%A9%BA%E5%AE%B6+%E5%88%A4%E5%AE%9A%E5%9F%BA%E6%BA%96+%E5%92%8C%E6%AD%8C%E5%B1%B1%27

特定空き家に指定されるとどうなるか
不動産には、固定資産税と都市計画税がかかります。
そして、建物が建っているところの土地の税額は、固定資産税が6分の1、都市計画税が3分の1となっています。
しかし、特定空き家に指定されると、その税金の割引がなくなってしまいます。
つまり、税金が高くなってしまいます。
また、市町村の勧告・指導の末、それでも改善されないなら、行政代執行という取り壊し、そして後で費用請求という事態にもなってしまいます。
そのため、空家を放置しておくと所有者が損をするという仕組みになっています。
ぜひとも、特定空家にならないうちに、何らかの活用なり対策なりを講じていきたいものですね。

空家の老朽化が進んできて、特定空き家になってしまうかもしれないがどうしようとお困りでしたら、空家空地活用協会が、相談を受け付けております。
またお気軽にお問い合わせください。

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